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リハビリテーション室

リハビリテーション室とは

リハビリテーションは厚生省白書によると「リハビリテーションとは、心身に障害のあるものが社会人としての生活ができるようにすることである。実際には心身に障害のある人の社会復帰を促進することにより、身体的、精神的、社会的、職業的にその能力を最大限に発揮させ、最も充実した生活ができるようにすることを目的としている。」とされています。

脳卒中リハビリテーションについては、発症直後から、急性期、回復期、維持期にわたって、一貫した流れでリハビリテーションを行うことが勧められています。(脳卒中治療ガイドライン2015)
当院では、発症から回復期までにわたって、入院患者さんに対して365日リハビリを実践しています。

各療法

理学療法

座る、立つ、歩く、などの基本動作ができるように、体の機能の回復をサポート。運動療法(筋力トレーニング、関節運動、活動訓練)や物理療法(マッサージ、患部を温めたり冷やしたりする、電気刺激)を行います。状態に応じて、装具、杖、義肢などを用います。

作業療法

指を動かす、食事をする、着替える、など日常生活を送る上で必要となる機能の回復をサポートします。患者さんの趣味や好みを考慮しながら、手芸や工作、遊びを通じて生活全般にかかわる応用活動ができるようにします。

言語聴覚療法

話す、聞いて理解する、書く、認知する、などコミュニケーション手段として必要な能力の回復を図ります。発声の筋力トレーニングや、言葉を引き出すカードを使った訓練などがあります。
また、飲み込みの障害(嚥下障害)に対して、評価・訓練を行い、食事がとれるようサポートします。

音楽療法

リズム・メロディー・テンポを使って、身体機能や精神面などに働きかけ、心理・身体機能の維持、向上を目指します。慣れ親しんだ歌の歌唱や楽器活動などを通して、楽しみながら行います。

♦ 回復期リハビリテーション病棟

回復期リハビリテーション病棟の概要

回復期リハビリテーション病棟

回復期リハビリテーション病棟は脳血管疾患又は大腿骨頚部骨折等の患者に対して、食事、更衣、排泄、移動、会話などのADL(日常生活活動)の能力向上をはかり、寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリテーションプログラムを医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、栄養、ソーシャルワーカー、薬剤師が共同で作成し、これに基づくリハビリテーションを集中的に行うための病棟です。

当院の回復期リハビリテーション病棟では、主に脳卒中や頭部外傷などにより当院の一般病棟や他の急性期病院での急性期加療を終えた患者さんが、最も『その人らしく生きる』ことを目標に、身体機能の回復や日常生活活動の再獲得からライフスタイルに合わせた活動の拡充までチーム一丸となり取り組んでいます。

回復期病棟での生活活動

回復期リハビリテーション病棟では、入院生活を通して退院後の生活を想定した活動練習を行います。

食事

人は食事でエネルギーを摂ることで活動することができます。また、食事そのものも活動に繋がるように、出来るだけベッド上ではなく、デイルームにて食事を摂るように支援しています。脳卒中の患者さんには上手く噛めない、飲み込めないなど、食べる機能が低下している方もいます。また、麻痺によって上手く食べ物を口に運べない事もあります。その場合にも食事前の口腔マッサージや必要に応じた介助を行い、安全を確認しながら進めて行きます。

歯磨き・入れ歯の洗浄

口の中の清潔は感染や虫歯の予防など、健康に直接影響します。退院後も継続的に口の中の環境を整えることができるように洗面台での歯磨きや入れ歯の洗浄を支援しています。失行(麻痺の影響以外で物品の操作ができないなどの状態)や失認(物や状況の認識が適切にできない状態など)の影響で正しい動作が出来ない場合もスタッフが適切に介助しながら支援します。

着替え

回復期病棟では、出来る限り社会生活に近づけるように、朝起きた後にパジャマから普段着へ着替えてリハビリ参加や食事などの生活活動を行い、就寝時にパジャマに着替えるように支援しています。

トイレ・排泄

多くの患者さんがトイレでの排泄を望まれており、ご家族も自宅に帰るためには排泄にかかる手間が少ないほうが良いとの意見が多く聞かれています。当院では、そのような希望を踏まえて出来るだけトイレでの排泄を支援しています。

入浴

体の清潔を保つことは、健康のみならず心理面での効果や社会参加にも影響します。現在、出来る限り入浴の機会を増やすように取りくんでいます。また、退院前には自宅の浴室に近い環境での入浴動作練習も行うことができます。

その他

リハビリ以外の時間も体を動かす機会を増やす為に、『さわやか体操』を病棟で行っています。そのほかにも趣味に合わせて将棋や手芸、レクリエーションなどをデイルームで行い、ベッドから離れた活動を増やす取り組みを行っています。

2022年5月の回復期リハビリテーション病棟実績

回復期リハビリテーションが必要な患者の割合 100%
新規入院患者数 11名
新規入院患者に占める重症患者の割合 72.7%
退院患者数(再入院患者を除く) 12名
退院患者の内、重症患者数 8名
重症患者の内、FIM点数が16点以上改善した患者の割合 50%
在宅復帰率 100%
実績指数 44.7

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